業務用エアコンプレッサーは、さまざまな産業分野で使用される重要な機器の一つです。エアコンプレッサーは圧縮方式によって異なる特性を持っているので、用途にあわせて適切なタイプを選定する必要があります。本記事では、業務用エアコンプレッサーの4つの圧縮方式と、選定する際の3つのポイント、そしておすすめの10機種を紹介します。
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業務用エアコンプレッサー：4つの圧縮方式
業務用エアコンプレッサーには、主に以下の4つの圧縮方式があります。
- レシプロ式
- スクロール式
- スクリュー式
- クロー式
それぞれ詳細を解説していきます。
レシプロ式
レシプロ式は、ピストンを往復運動させて圧縮する方式です。レシプロ式には構造がシンプルで安価にできることがメリットとして挙げられる一方で、振動や騒音が大きくなることがデメリットになっています。
スクロール式
スクロール式とは、インボリュート曲線で構成されたラップを旋回させて、その間で圧縮空気を生成する方式です。振動や騒音が少なく、効率も高いことがメリットになっています。
スクリュー式
スクリュー式とは、オス・メス一対二本のスクリューローターのネジ溝にできる容積変化で空気を圧縮する方式です。工場における圧縮空気の供給源として広く活用されています。レシプロ式に比べると振動や騒音が小さく、大量の空気を効率よく供給できるメリットがあります。
クロー式
クロー式とは、オス・メスのローターが互いに非接触で回転し、両ローターに閉じ込められた容積変化で圧縮する方式です。クローは互いに非接触で回転するので摩耗がなく長寿命であることに加えて、ロータは軸に対して対称形のため揺動がなく振動や騒音をおさえられるメリットがあります。
業務用エアコンプレッサーを選定する3つのポイント
業務用エアコンプレッサーを選定する際には、以下の3つのポイントを考慮することが重要です。
- エアの品質
- 空気量
- 圧力
それぞれ詳細を解説していきます。
エアの品質
エアコンプレッサーには給油式とオイルフリー式があり、それぞれ供給されるエアの品質が異なります。
給油式エアコンプレッサーは、油膜によるシール効果が得られるため、オイルフリーよりも圧縮空気の洩れが少なく、多くの圧縮空気を得ることができます。またオイルが潤滑・冷却の役割を果たすことからより経済的に使用できることもメリットです。一方で、圧縮空気に油が混入するため、使用する機器や用途によっては問題が生じてしまいます。
オイルフリー式エアコンプレッサーは、圧縮空気に油が混入しないため、品質が高く、特に人体や食品に触れる場面でエアを利用するには最適なコンプレッサーです。一方で、油膜によるシール効果が得られないため、給油式に比べると圧縮空気の量は少なくなります。
空気量
エアコンプレッサーで必要とされる空気吐出量は、使用する機器や用途によって異なります。たとえば、エアの消費量が200L/minのエアツールを利用するなら、200L/min以上の吐出量を持つエアコンプレッサーが必要になります。エアツールを2個使用する場合は、400L/min以上の吐出量が必要です。ただし、配管の途中で発生する空気漏れを考慮すると、実際には多少のバッファーも考慮に入れておく必要もあるでしょう。空気量が不足する場合は、エアタンクを設置して空気吐出量を補う方法もあります。
圧力
吐出される空気圧も、接続する機器の仕様によって変わってきます。たとえば、必要となる圧力が最大で0.7MPaの機器がある場合には、制御圧力の下限値が0.7MPa以上の圧力を供給できるエアコンプレッサーが必要です。もし、0.7MPaと0.8MPaの機器を使うなら、制御圧力の下限値0.8MPa以上の圧力が供給できるエアコンプレッサーを用意しましょう。
業務用エアコンプレッサーおすすめ10選
ここからは業務用エアコンプレッサーのおすすめを10機種ご紹介します。
レシプロ4選
アネスト岩田：給油式レシプロタンクマウントコンプレッサーTLP37EG-10
| 製造元 | アネスト岩田（株） |
|---|---|
| メーカー型式 | TLP37EG-10 |
| 定格出力 | 3.7kW |
| 制御圧力 | 0.8～1.0MPa |
| 吐出空気量 | 400L/min |
| 質量 | 154kg |
アネスト岩田：給油式レシプロパッケージコンプレッサーCLP37EF-8.5D
| 製造元 | アネスト岩田（株） |
|---|---|
| メーカー型式 | CLP37EF-8.5D |
| 定格出力 | 2.2kW |
| 制御圧力 | 0.7～0.85MPa |
| 吐出空気量 | 295L/min |
| 質量 | 168kg |
アネスト岩田：オイルフリーレシプロタンクマウントコンプレッサーTFP37CF-10
| 製造元 | アネスト岩田（株） |
|---|---|
| メーカー型式 | TFP37CF-10 |
| 定格出力 | 3.7kW |
| 制御圧力 | 0.8～1.0MPa |
| 吐出空気量 | 370L/min |
| 質量 | 127kg |
アネスト岩田：オイルフリーレシプロパッケージコンプレッサーCFP37CF-8.5D
| 製造元 | アネスト岩田（株） |
|---|---|
| メーカー型式 | CFP37CF-8.5D |
| 定格出力 | 3.7kW |
| 制御圧力 | 0.7～0.85MPa |
| 吐出空気量 | 375L/min |
| 質量 | 182kg |
スクロール式2選
スクロール式のおすすめは、以下2機種です。
アネスト岩田：オイルフリースクロールコンプレッサーSLP-37EFD
| 製造元 | アネスト岩田（株） |
|---|---|
| メーカー型式 | SLP-37EFD |
| 定格出力 | 3.7kW |
| 制御圧力 | 0.65～0.8MPa |
| 吐出空気量 | 425L/min |
| 質量 | 154kg |
アネスト岩田：オイルフリースクロールコンプレッサーSLP-300EF
| 製造元 | アネスト岩田（株） |
|---|---|
| メーカー型式 | SLP-300EF |
| 定格出力 | 30kW |
| 制御圧力 | 0.6～0.7MPa |
| 吐出空気量 | 3600L/min |
| 質量 | 972kg |
スクリュー式2選
スクリュー式のおすすめは、以下2機種です。
アネスト岩田：給油式スクリューコンプレッサーLRSV-150BD
| 製造元 | アネスト岩田（株） |
|---|---|
| メーカー型式 | LRSV-150BD |
| 定格出力 | 15kW |
| 制御圧力 | 0.45～0.65MPa |
| 吐出空気量 | 2.6㎥/min |
| 質量 | 490kg |
アネスト岩田：タンクマウント式スクリューコンプレッサーLRST-1501
| 製造元 | アネスト岩田（株） |
|---|---|
| メーカー型式 | LRST-1501 |
| 定格出力 | 15kW |
| 制御圧力 | 0.83～1.0MPa |
| 吐出空気量 | 2000L/min |
| 質量 | 340kg |
クロー式2選
クロー式のおすすめは、以下2機種です。
アネスト岩田：オイルフリークローコンプレッサーFRL-220BD
| 製造元 | アネスト岩田（株） |
|---|---|
| メーカー型式 | FRL-220BD |
| 定格出力 | 22kW |
| 制御圧力 | 0.7MPa |
| 吐出空気量 | 【50Hz】3.6㎥/min【60Hz】3.6㎥/min |
| 質量 | 1140kg |
アネスト岩田：オイルフリークローコンプレッサーFRV-220B
| 製造元 | アネスト岩田（株） |
|---|---|
| メーカー型式 | FRV-220B |
| 定格出力 | 22kW |
| 制御圧力 | 0.4～0.97MPa |
| 吐出空気量 | 3.4㎥/min |
| 質量 | 1120kg |
まとめ
業務用エアコンプレッサーは、必要とされるエアの品質、吐出される空気量、圧力を確かめた上で、最適なタイプを選択する必要があります。株式会社A&Cサービスが運営する通販サイト「A&Cダイレクト」では、多数のエアコンプレッサーを取り扱っていて、多種多様なお客様のニーズに対応可能です。エアコンプレッサー選びでお困りの方は、ぜひ「A&Cダイレクト」のサイトを見てみてください。ご不明な点があれば、「お問い合わせフォーム」または「お電話」にてお問い合わせいただければ、スタッフがすぐに対応してくれます。