パソコンや外付けHDD、スマートフォンなどに保存していた大切なデータが突然消えてしまってお困りでしょうか。
この世にたった一つしかない家族との大切な思い出の写真や動画、子どもの成長記録、結婚式や旅行のアルバムなど、かけがえのないデータが消えてしまうと、言葉にできないほどのショックを受けるものです。個人にとっては思い出を失う悲しみとなり、企業やビジネスにおいては取引先との重要な資料や顧客データの消失が大きなリスクにつながります。
誤操作や機器の故障、ウイルス感染など、思いがけないトラブルでデータが失われることがあり、状況によっては仕事などに大きな支障をきたすこともあるでしょう。
今回の記事では、データ復旧を依頼できるおすすめの業者を紹介するとともに、業者を選ぶ際のポイントなども解説します。紹介しているおすすめ業者は、日本データ復旧協会会員企業ですので、安心してご依頼いただけます。
日本データ復旧協会に関しては記事の後半の「データ復旧業者を選ぶ際のポイント」の部分で詳しく解説しておりますので、ご興味がございましたらぜひお読みください。
目次
【最新版】データ復旧業者おすすめ10選
それでは早速、おすすめのデータ復旧業者を順番に紹介していきます。
紹介するのは以下の業者です。
【おすすめのデータ復旧業者】
・アドバンスデザイン株式会社
・アイフォレンセ日本データ復旧研究所株式会社
・株式会社アラジン
・A1データ株式会社
・株式会社くまなんピーシーネット
・株式会社バッファロー
・ロジテックINAソリューションズ株式会社
・株式会社アイ・オー・データ機器
・株式会社DD-RESCUE
・株式会社パソコンドック24
アドバンスデザイン株式会社
最初に紹介するおすすめの業者は、「アドバンスデザイン株式会社」です。
特徴
1995年に日本で初めてのデータ復旧専門企業としてサービスを開始した業界のパイオニアともいえる存在で、個人利用のパソコンから企業の大規模システムまで、あらゆるメディア・OS・フォーマットの復旧を依頼できます。
バッファロー社への技術提供を行っており、現在はグループ傘下としてサービスを提供しています。また、日本データ復旧協会(DRAJ)の常任理事企業でもあり、誇大な復旧率の表示を避け、復旧料金は成功報酬型であるのも特徴的です。
ISO9001・ISO27001の認証取得もしており、世界基準の品質・セキュリティ対策も大きな魅力で、診断や見積もりは無料。法人向けのオンサイト対応も行っています。
サービス詳細
運営会社 | アドバンスデザイン株式会社 |
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サービスURL | https://www.a-d.co.jp/datarecovery/ |
受付窓口 | 東京、大阪(送付可) |
対応メディア | PC、外付けハードディスク、サーバー、SSD、NAS、RAID、CD/DVD、フラッシュメモリなど |
料金 | 初期診断無料、復旧料金33,000円~ |
アイフォレンセ日本データ復旧研究所株式会社
次に紹介するおすすめの業者は、「アイフォレンセ日本データ復旧研究所株式会社」です。
特徴
1998年の創業以来、HDDやSSD、NAS、ファイルサーバなど幅広い媒体のデータ復旧を行っている専門企業です。社内にクリーンルームを完備し、故障したHDDのヘッド交換や物理障害の修理、消えてしまったファイルやフォルダの復元まで一貫して行う体制を整えています。
緊急性の高い案件では持ち込み当日の即日復旧にも対応しており、スピードを最優先する場合には心強い存在です。支払い前に復元ファイルを実際に開いて確認できるシステムを導入しているので、安心して利用できます。
復旧ソフトで対応できないSDカードの動画や、企業のサーバ障害といった高度な案件まで、対応しています。
アイフォレンセ日本データ復旧研究所株式会社のサービスの詳細はこちら
サービス詳細
運営会社 | アイフォレンセ日本データ復旧研究所(株) |
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サービスURL | https://daillo.com/data-recovery/ |
受付窓口 | 大阪(送付可) |
対応メディア | PC内蔵HDD・SSD、サーバ、NAS、外付けハードディスク、オンボードSSD、SDカードなど |
料金 | – |
株式会社アラジン
出典:株式会社アラジン
「株式会社アラジン」もおすすめのデータ復旧業者です。
特徴
高い復旧技術と低価格でのサービス提供を実現している企業です。起動しないパソコンや認識しないUSBメモリ、障害が発生したNAS/RAIDなど、幅広い記録媒体に対応しています。
初期調査は無料で、調査結果は最短6時間以内・原則2営業日以内に報告してもらえる体制で、万全なセキュリティ体制や物理障害への低価格対応も魅力、復旧不可の場合は費用請求がない料金システムを採用しています。
ISO27001認証やプライバシーマークも取得しており、セキュリティ管理も徹底されているため、大切な情報を安心して預けることができます。
サービス詳細
運営会社 | 株式会社アラジン |
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サービスURL | https://www.rescue-center.jp/ |
受付窓口 | 福岡(送付可) |
対応メディア | HDD、RAID構成HDD、メモリーカード、USBメモリ、光学メディアなど |
料金 | 調査費用無料、復旧料金10,780円~ |
A1データ株式会社
出典:A1データ株式会社
続いて紹介するおすすめの業者は「A1データ株式会社」です。
特徴
老舗のデータ復旧業者で、HDD設計製造の技術者が在籍し、他では困難とされるような高度な障害復旧にも対応しています。
これまでに80,000件以上の復旧依頼に対応してきた確かな技術力に加え、ISO27001認証を取得するなど最高水準のセキュリティ体制を整備。サーバやRAID、NASといった大規模システムから、個人利用のパソコンやUSBメモリ、SDカードまで幅広いメディアに対応しています。
バッファローやアイ・オー・データなど主要メーカーとの提携による割引制度もあります。
サービス詳細
運営会社 | A1データ株式会社 |
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サービスURL | https://www.a1d.co.jp/ |
受付窓口 | 東京、埼玉、神奈川(送付可) |
対応メディア | PC、HDD、SSD 、外付けHDD、NAS、サーバフラッシュメモリー、光学メディア、MO対応可能メディアなど |
料金 | 調査費用無料、復旧料金35,200円~ |
株式会社くまなんピーシーネット
続いて紹介するおすすめの業者は「株式会社くまなんピーシーネット」です。
特徴
最高水準の技術力があり、幅広いメディアに対応しているデータ復旧専門企業です。パソコン内蔵HDDや外付けハードディスクはもちろん、RAIDサーバーやNAS、SSD、USBメモリ、SDカード、さらにはスマートフォンやタブレットまで、新旧を問わず多様な障害に対応しています。
復旧作業は、ソフトウェアによる応急処置ではなく、媒体構造や特性を熟知した技術者が磁気情報や記録情報レベルから解決を図る高度なアプローチで、安心して大切なデータを託すことができます。「大切なものであればこそ、確かな技術で解決する」という理念のもと、多くの利用者から信頼を集めています。
サービス詳細
運営会社 | 株式会社くまなんピーシーネット |
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サービスURL | https://www.kumanan-pcnet.co.jp/ |
受付窓口 | 熊本(送付可、全国に業務提携店舗あり) |
対応メディア | HDD、外付けHDD、スマートフォン、RAID、NAS、SSD、フラッシュメモリー、光学メディアなど |
料金 | 初期診断無料、復旧料金55,000円~ |
株式会社バッファロー
出典:株式会社バッファロー
PC周辺機器メーカーの「株式会社バッファロー」もデータ復旧サービスを提供しています。
特徴
PCやHDD、SSD、NAS、サーバー、スマートフォンなど国内外のあらゆるメーカー・メディアのデータ復旧に対応しています。
読み出せない・開けないデータの復旧にも対応できる高い技術力と、種類・障害レベルに応じた一律固定料金が特徴です。初期診断・見積もりは無料で、保証期間内のバッファロー製品であれば条件付きで無償復旧も可能です。
東京・名古屋・大阪の3拠点に窓口があり、持ち込み・郵送どちらでも依頼できます。累計受付件数は3万件以上で、法人や官公庁からの依頼実績も豊富にあります。
サービス詳細
運営会社 | 株式会社バッファロー |
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サービスURL | https://www.buffalo.jp/contents/service/recovery/ |
受付窓口 | 東京・大阪・名古屋(送付可) |
対応メディア | PC、外付けHDD(PC用、テレビ録画用)、SSD、NAS、RAID、サーバー、デジタルテープ、 光メディア、SDカードなど |
料金 | 診断見積り無料、復旧料金33,000円~ |
ロジテックINAソリューションズ株式会社
続いて紹介するおすすめ業者は「ロジテックINAソリューションズ株式会社」です。
特徴
PC周辺機器メーカーならではの高度な技術力が特徴です。PCやHDD、SSD、NAS・RAID、USB、SDカードなど多くの機器を対象に、起動しないパソコンの修理やデータの復元など、あらゆるトラブルに対応しています。
調査・見積もり・キャンセル費用は無料、費用も成功報酬型なので、復旧できなければ費用は一切かかりません。見積もり後に追加費用が発生することもなく、納品に関しても最短即日対応が可能。復旧データが外付けHDDやCD・DVDなどで無料提供されます。
ロジテックINAソリューションズ株式会社のサービス詳細はこちら
サービス詳細
運営会社 | ロジテックINAソリューションズ株式会社 |
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サービスURL | https://www.logitec.co.jp/data_recovery/ |
受付窓口 | 長野・東京(送付可) |
対応メディア | HDD、NAS/RAID、SSD、USBメモリ、SDカード、ブルーレイ、DVD、FDD、カスタムPC、エレコム復旧サービス付製品など |
料金 | 調査・見積もり無料、復旧料金30,800円~ |
株式会社アイ・オー・データ機器
続いて紹介するのは「株式会社アイ・オー・データ機器」です。
特徴
PC周辺機器メーカーのデータ復旧サービスで、提携企業であるAIデータ株式会社(東京)、株式会社くまなんピーシーネット(熊本)が対応しています。
様々なメディアに対応しており、相談から見積もりまでは無料。直接、提携企業に相談して依頼する方法と、アイ・オー・データ機器経由で依頼する方法があります。
サイト内に、状況別の対処法が記された「自己診断チェック」があり、それを参考にするとどのように対応すべきかがわかるので便利です。
実質的には外部の業者に依頼することになりますが、サポート体制も整っているので安心して依頼できるでしょう。
サービス詳細
運営会社 | 株式会社アイ・オー・データ機器 |
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サービスURL | http://www.iodata.jp/ |
受付窓口 | 東京・熊本(送付) |
対応メディア | 外付け・内蔵HDD、SSD、NAS、USBメモリー、メモリーカード(SD・CFなど)CD、DVD、BD、MOなど |
料金 | 調査・見積もり無料、復旧料金33,000円~ |
株式会社DD-RESCUE
「株式会社DD-RESCUE」もおすすめのデータ復旧業者です。
特徴
重度障害の分解作業なども含めすべて自社内で完結する体制で、高度な技術力を持つ技術者が多数在籍しています。他社で復旧不可とされた案件を数多く成功させてきた実績もあり、難易度の高い復旧にも対応可能です。
初期診断料は無料で、外付けHDDやパソコン本体からの取り出しも追加費用なし。見積もり後のキャンセルも可能で、希望のデータが復旧できなければ料金は発生しない成功報酬制を採用しています。
特殊なケースの場合には事前に費用に関する説明がされるため、安心して依頼することができるでしょう。高度な技術力が魅力のデータ復旧業者です。
サービス詳細
運営会社 | 株式会社DD-RESCUE |
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サービスURL | http://www.dd-rescue.jp/ |
受付窓口 | 東京(送付可) |
対応メディア | HDD、SSD、NAS・RAID、サーバー(HP,DellFujitsu,NEC,IBM等)、USBなど |
料金 | 初期診断無料、復旧料金20,000円~ |
株式会社パソコンドック24
最後に紹介するのは大手のパソコン修理業者「株式会社パソコンドック24」です。
特徴
全国に85店舗を展開する、業界最大規模のパソコン修理業者です。全店舗には「パソコン整備士」資格を持つスタッフが常駐しており、高度な技術力を活かして、幅広いトラブルに対応しています。
持ち込みでの依頼はもちろん、宅配や出張サービスにも対応しているため、全国どこからでも依頼が可能です。店舗に直接持ち込めば、その場で診断や復旧に取りかかってもらえるケースもあり、即日対応も期待できますので、急ぎの場合には相談してみるのがおすすめです。
コストパフォーマンスと技術力の高さやスピード感、さらに利用しやすさを兼ね備えた点が魅力です。
サービス詳細
運営会社 | 株式会社パソコンドック24 |
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サービスURL | https://www.pcdock24.com/ |
受付窓口 | 東京など全国各地(送付可) |
対応メディア | PC、HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、デジタルカメラ、ビデオカメラ、サーバーなど |
料金 | 初期診断無料、復旧料金8,800円~ |
データ復旧業者を選ぶ際のポイント
データ復旧業者を選ぶ際にはいくつかのポイントを押さえておくことが大切です。
主なポイントとして「経験・実績」「復旧率」「対応窓口」「セキュリティ管理」「料金・費用」「口コミ・評判」などが挙げられます。
経験・実績
データ復旧は高度な専門技術を必要とする分野であり、豊富な経験のある業者ほど多様なトラブルに対応できる可能性が高まります。HDDの物理障害や基盤故障、SSD特有の制御チップの不具合、RAID構成の複雑な復旧、さらにはウイルス感染や誤操作によるデータ消失など、障害の原因や記録媒体の種類によって最適な処置方法は大きく異なります。過去に数多くの案件を手がけてきた業者であれば、蓄積されたノウハウを活かして迅速かつ的確な対応が期待できるでしょう。
また、年間の対応件数や大手法人からの依頼実績がホームページや資料に公開されている場合、それは業者の信頼性を測る上で大きな判断材料になります。さらに、専門性の高い技術者が常駐しているか、適切な作業体制を整えているかといった点も重要です。経験・実績の裏付けがある業者を選ぶことは大切なことです。
復旧率
データ復旧業者のホームページで「復旧率」という言葉を見かけることがあるかもしれませんが、それを大きく掲げている業者には注意が必要です。日本データ復旧協会に加盟している企業は、復旧率を「◯%」といった具体的な数値で表現することを行っていません。それは、障害の種類や記録媒体の状態、故障の進行度などによって結果が大きく左右されるため、単純な数値化では正確性や公平性を欠いてしまうからです。
代わりに、協会加盟の業者は復旧の成功事例や技術的な取り組みを示すことで、利用者が安心できる形で信頼性をアピールしています。また、成功率だけでなく「どのような障害に対応できるか」「どの範囲まで復旧可能か」といった具体的な情報を提示することに力を入れています。
そのため、復旧率が高いから信頼できる業者・サービスであると決めつけるのは適切ではなく、協会加盟業者かどうかを確認することが重要なポイントといえます。
日本データ復旧協会とは?
2009年に設立された業界団体で、データ復旧サービスの健全化を目的に活動している組織です。協会では、根拠のない「復旧率◯%」や誇大な広告表示を行わないことを基本方針としており、透明性の高い情報提供を重視しています。
また、会員企業には一定の参加基準が設けられており、誰でも加盟できるわけではありません。
【参加基準】
・当協会が定める基準をクリアした法人に限る
・技術レベルが一定の水準に達していると認められること
・ホームページなどの広報活動が適切であること
・復旧作業を行う際、顧客に対し適切な情報を提供していること
こうした基準を満たした企業だけが加盟できるため、「安心して依頼できる業者を見極める指標」となっているのです。
対応窓口
対応窓口の場所や利便性を確認するのも大切です。様々な場所に店舗を展開している業者であれば、最寄りの窓口へ直接持ち込みができ、専門スタッフと対面で相談できる安心感があります。一方で、近くに店舗がない場合でも、郵送・宅配便を利用した受付や、スタッフが直接訪問する出張対応を行っている業者も多く存在します。
郵送・宅配での対応が可能な業者であれば、全国どこからでも依頼できるため、地域を問わず利用できる点が魅力です。ただし、輸送中のデータ媒体の破損や紛失のリスクを避けるための適切な対応は欠かせません。さらに、緊急時には即日対応や休日対応の可否も重要な判断ポイントとなるでしょう。業者を選ぶ際には状況に合わせて対応窓口や体制について確認することが大切です。
セキュリティ管理
復旧を依頼するデータには、個人情報や企業の機密情報など、外部に漏れてはならない内容が含まれていることも少なくありません。そのため、業者がどのような情報管理体制を整えているかを事前に把握することも必要です。
具体的には、情報セキュリティに関する国際規格である ISO27001(ISMS認証) や、個人情報保護に関する第三者認証である プライバシーマークを取得しているかどうかが信頼性の大きな目安となります。それらの認証を取得している業者であれば、データの取り扱いにおいて一定の基準を満たしていると考えられ、安心して依頼できるでしょう。セキュリティ管理が不十分な業者に依頼した場合、復旧できてもデータが流出するリスクが高まり、取り返しのつかない事態を招きかねません。
料金・費用
データ復旧でかかる料金・費用は一律ではなく、障害の種類や記録媒体の種類(HDD、SSD、USBメモリ、サーバーなど)、さらには障害の程度や復旧の難易度によって大きく異なります。一般的には、軽度の論理障害であれば数万円程度から対応可能なケースもありますが、物理的な破損や高度な解析が必要な場合は十数万円以上になることもあります。
また、診断に関しては無料で対応している業者が多いですが、どの段階で料金が発生するのかを把握しておく必要があります。復旧できなかった場合に費用が発生するかどうかも重要なポイントです。そのため、依頼前に「見積もり」「費用発生条件」「追加料金の有無」を必ず確認しておくことが大切です。
安さだけで選ぶと、技術力やサポート体制が不十分な業者にあたるリスクもあるため、費用の妥当性を見極めることが欠かせません。費用面と技術力、サービス面のバランスを考えたうえで、業者を選ぶことが大切です。
口コミ・評判
実際にサービスを利用した人の口コミや評判を確認するのも重要なことです。公式サイトに記載されている事例やお客様の声だけではなく、第三者が発信しているレビューサイトやSNS、Googleマップのクチコミなども参考になります。実際の利用者が感じた「対応のスピード」「説明の分かりやすさ」「料金の妥当性」「復旧の結果」に関する評価は、業者を比較するうえで大きな判断材料になります。
また、良い評価だけでなく、悪い評価や中立的な意見にも目を向けることで、その業者の弱点や注意点を事前に把握できることもあります。例えば「見積もりと最終費用に差があった」「説明が不十分だった」といった声が多い場合には、依頼前に費用や手順をしっかり確認すべきでしょう。口コミや評判はあくまで参考情報ではありますが、信頼できる業者を見極めるための大切な判断材料のひとつといえます。
データ復旧業者を選ぶ際の注意点
データ復旧を依頼する際の注意点として「悪質な業者に注意する」「複数の業者から見積もりを取る」というのが挙げられます。
悪質な業者に注意する
データ消失の緊急時につけ込む「レスキュー商法」に注意が必要です。不安をあおって「今すぐ契約しないと手遅れになる」「うちでしか復旧できない」などと強引に高額契約を迫る手口が報告されています。根拠のない復旧率や「業界No.1」を掲げる広告、SNSへの直接勧誘も典型的なサインです。
診断後にキャンセルが認められなかったり、追加料金を後出しされるケースもあります。正規の業者であれば見積もりや作業内容を明確に示し、キャンセルや途中中止にも合理的な対応を取ります。
よくある勧誘手口
誇大広告・SNS直接勧誘
「復元率○○%」「業界No.1」など根拠不明の数字で誘導。SNSで「データが消えた」とつぶやくとDMや返信で誘われることがあります。
不安を煽る早期決断の圧力
「早くしないと症状が悪化する」「今だけ対応可能」など、焦らせて即決を迫ってくることがあります。
診断後の取消・中止妨害
「既に作業が始まっている」「止めると復旧不能になる」など理由を付けてキャンセルを拒否し、費用を請求されるケースもあります。
サイバー攻撃の混乱に便乗
ランサムウェア被害時に接触し「復号可能」とほのかし、身代金支払いを強要するといったこともあります。
格安を餌に別契約を要求
「他サービス契約で作業費割引」「契約で優先対応」などで本来不要の継続課金を結ばせる手口にも注意が必要です。
いずれのケースも、慌てず証拠を残しつつ複数社に相談し、診断書・見積書・契約書を必ず確認することが被害回避につながります。
なお、先ほど触れた日本データ復旧協会の「ガイドライン」を確認することも大切です。
複数の業者から見積もりを取る
データ復旧を依頼する際には、必ず複数の業者から見積もりを取ることが重要です。先述の通り、復旧費用は障害の内容や媒体の状態によって大きく変動し、同じケースでも業者ごとに数万円から数十万円と差が出ることがあります。そのため、一社だけで即決すると割高な費用を支払うリスクが高まります。
また、見積もりを比較することで、各社の対応姿勢や料金体系の透明性も見極めることができます。診断料やキャンセル規定、成功報酬制の有無などを確認すれば、トラブルを回避しやすくなるでしょう。
複数社に見積もりを依頼することで、価格の妥当性だけでなく、信頼性やサポート体制、安心してデータを預けられる環境かどうかを総合的に判断できるでしょう。
データ復旧サービスの流れ
データ復旧サービスを依頼した場合にどのような流れになるのかが気になる方もいるでしょう。
ここでは一般的なデータ復旧サービスの流れを紹介します。
①問い合わせ・相談
まずは電話やメール、ウェブサイト上の申し込みフォームから問い合わせを行います。症状やトラブルの状況を伝えることで、復旧の可能性や大まかな費用感を確認できます。初期相談は無料で対応している業者が多く、ここで不安点を解消しておくことが重要です。
②メディアの送付・持ち込み
次に、復旧を希望するHDDやSSD、USBメモリなどの記録メディアを業者に送付、または店舗に直接持ち込みます。梱包の際は衝撃を避けるために適切な保護が必要です。
③調査・診断
業者によって調査・診断が行われ、復旧可能性や必要な作業内容が明らかになります。診断結果とあわせて、復旧にかかる費用や納期が見積もりとして提示されます。この段階で依頼を進めるかどうかを判断します。
④復旧作業
承諾後、専用環境で復旧作業が行われます。論理障害の場合はソフトウェア処理、物理障害の場合は部品交換などを行い、可能な限りデータの抽出が行われます。
⑤復旧データの確認
抽出されたデータは、依頼者が事前に指定したファイルの有無などを確認できるように一覧が提示される場合があります。必要に応じてデータの一部を確認できることもあります。
⑥納品
復旧が完了したデータはUSBメモリや外付けHDDなどの新しいメディアに保存され、依頼者に納品されます。納品方法は宅配のほか、拠点での受け取りが可能な業者もあります。万一納品後に不具合があれば、一定期間の保証が付く場合もあります。
データ復旧サービスに関するよくある質問
最後にデータ復旧サービスに関するよくある質問とその回答をご紹介します。
調査・診断関連
Q1. 調査や診断にはどれぐらい時間がかかる?
A. 診断にかかる時間は障害の種類やメディアの状態によって異なります。軽度の論理障害であれば即日~数日程度、重度の物理障害の場合には1週間程度かかることもあります。事前におおよその診断期間を提示してくれる業者を選ぶと安心です。
Q2. どんな場合に復旧が可能?
A. 誤ってデータを削除してしまったケースや、HDDの軽度な不良セクタ、論理障害などは復旧できる可能性が高いです。一方で、記録面の損傷や火災・水害などによる深刻な物理障害では復旧が難しい場合もあります。
Q3. 調査・診断によって製品の状態が悪化する可能性はある?
A. 開封や分解が行われる場合に状態が悪化することもあります。ただし、適切な設備やクリーンルームで実施される診断であれば、状態が悪化するリスクは最小限に抑えられます。
Q4. 海外からの依頼は可能?
A. 多くの業者では国内対応が中心ですが、郵送や国際宅配便を利用した海外からの依頼を受け付けているところもあります。ただし、輸送中の破損リスクや輸送費が高くなるため注意が必要です。
Q5. 二次診断とは何?
A. 一次診断で復旧が難しいと判断されたメディアに対して、より詳しく解析を行うことを二次診断と呼びます。
Q6. 診断で故障の原因はわかる?
A. 多くの場合、診断によって障害が「論理障害」なのか「物理障害」なのかなどを特定することが可能です。ただし、完全な原因特定には精密な解析が必要なこともあります。
Q7. BTOや自作パソコンも依頼できる?
各業者によって対応は異なるものの基本的には対応してもらえることが多いです。ただし、対応不可の場合や費用が変わる可能性もあるため、事前確認が必要です。
Q8. 郵送する際はどのように梱包する?
HDDやSSDなどの精密機器は衝撃に弱いため、静電気防止袋に入れ、その上からエアキャップなどの緩衝材でしっかり包みましょう。USBメモリやSDカードのような小型メディアの場合も、専用ケースやエアキャップで包み、輸送中に動かないように固定することが大切です。「精密機器」「取扱注意」と明記して送付することで、配送時の破損リスクを軽減できます。
Q9. 機器を持ち出せない場合は?
業務で使用中のサーバーや大容量ストレージなど、セキュリティ上の理由や設置環境の問題から機器を外部に持ち出せないケースも少なくありません。そのような場合には、出張(オンサイト)対応のデータ復旧サービスを利用しましょう。
復旧作業関連
Q1. 復旧作業にかかる時間は?
障害の種類や記録媒体の状態、データ量によって大きく異なります。軽度の論理障害であれば、数時間から数日程度で復旧できるケースもありますが、物理障害の場合は部品交換や分解作業が必要となり、数日から数週間を要することもあります。
Q2. 削除したデータを復旧できるのはなぜ?
パソコンや外部ストレージでデータを削除した場合、実際にはファイル自体が完全に消えているわけではありません。多くの場合、削除直後は「そのデータが保存されていた領域を空き領域として扱う」という情報に切り替わっているだけで、実際のデータ本体はディスク内に残っています。そのため、専用の復旧技術やツールを使ってそのデータを再び読み出せることがあるのです。
Q3. 復旧できない場合もある?
A. 記録媒体が物理的に大きく破損している場合や、磁気ディスクの記録面が削れてしまっている場合、または暗号化の解除が不可能な場合などは、復旧ができないこともあります。
Q4. 暗号化されていても復旧できる?
A. 暗号化されたデータの復旧は、暗号キーやパスワードが分かる場合には可能なケースがあります。ただし、暗号キーが不明な場合や強固な暗号方式が用いられている場合は、復旧が困難なこともあります。業者によって対応可否が異なるため、事前に相談することが大切です。
Q5. 復旧と修理の違いは?
復旧は、故障やトラブルによってアクセスできなくなったデータを取り出す作業を指します。修理は、記録媒体そのもの(HDD、SSD、NASなど)の機械的・電子的な不具合を直して再び正常に動作させることを目的とします。
Q6. 保存されていたデータはすべて復旧できる?
A. 復旧が可能な場合でも必ずしも全てのデータが復旧できるわけではありません。特に物理障害が重度な場合や、記録領域そのものが損傷している場合は、一部のデータが欠損したり、破損ファイルとして納品されることもあります。
Q7. 復旧作業はどこで行われる?
A. 基本的に専用のラボやクリーンルーム環境で復旧作業は行われます。物理障害の復旧には、微細なホコリや静電気が致命的な影響を与えるため、専用環境での作業が不可欠です。
Q8. 復旧作業依頼後にキャンセルはできる?
A. 診断段階ではキャンセル可能な業者が多いですが、復旧作業を開始した後は基本的にキャンセルは不可、あるいはキャンセル料が発生する場合があります。契約前にキャンセルポリシーを確認しておくことが重要です。
Q9. 市販の復旧ソフトを使用するのとの違いは?
市販のデータ復旧ソフトは、軽度の論理障害の場合に有効なケースもあります。しかし、物理障害(HDDの機械的な故障や基板の損傷)や重度の論理障害では、ソフトを使用しても復旧できないだけでなく、状態を悪化させてしまうリスクがあります。
料金・費用関連
Q1. 診断・調査費用は発生する?
A. 多くの業者では初期診断や簡易調査は無料で対応しています。ただし、詳細な診断や分解を伴う調査では費用が発生する場合もあります。無料範囲の内容と有料になる条件を事前に確認しておくと安心です。
Q2. 復旧費用と別に送料は必要?
A. 機器を業者に送る場合、往復の送料が利用者負担となるケースがあります。送料無料で対応している業者もあるため、依頼前に確認しておきましょう。
Q3. 支払いのタイミングは?
復旧作業が完了した後に支払いを行うのが一般的です。成果報酬制の業者であれば、復旧が成功しなければ料金が発生しない仕組みになっているため安心です。
Q4. データ復旧費用の支払い方法は?
A. 銀行振込、クレジットカード、代金引換などが一般的です。法人向けに請求書払い(後払い)に対応している業者もあります。
納品関連
Q1. 復旧データの納品にはどのようなメディアが使われる?
A. USBメモリや外付けHDDが一般的です。データ容量が大きい場合は外付けHDD、小容量ならUSBメモリでの納品が多く見られます。指定メディアを希望する場合は追加料金が発生することもあります。
Q2. 用意したメディアに格納してもらうことは可能?
基本的に可能です。復旧したデータは、依頼者が用意した外付けHDDやSSD、USBメモリなどの記録メディアに保存して納品してもらえます。ただし、保存するデータ量に応じて、十分な容量を備えたメディアを準備する必要があります
Q3. 元の記録メディアは使用できる?
A. 基本的に、データ復旧後の元の記録メディアは再利用できません。特に物理障害が発生したHDDやSSDは内部部品の摩耗や破損が進んでいる可能性が高く、たとえ一時的に動作しても再度トラブルが発生するリスクがあります。
Q4. 納品された復旧データに問題があった場合は?
A. 多くの業者では、納品後に一定期間の動作保証を設けています。万が一データが開けない、破損しているなどの問題があった場合は、早めに業者に連絡し、再対応を依頼しましょう。
その他
Q1. 復旧を依頼する前にやってはいけないことは?
電源を入れ続けたり再起動を繰り返したりすると、損傷が悪化し復旧可能なデータ領域まで破壊してしまう恐れがあります。市販の復旧ソフトを不用意に試すのも避けるべきです。復旧難易度を高める場合があります。分解や自力での修理も避けたほうが良いです。
Q2. 業者に依頼するリスクはある?
適切な業者を選べばデータ復旧を依頼することで大きなリスクはありません。ただし、業者選びを誤ると状態の悪化や高額な費用の発生など様々なリスクが生じる点には注意が必要です。
Q3. 法人と個人で依頼方法に違いはある?
基本的な流れは同じですが、法人の場合は掛け払い(後払い)や請求書払いに対応しているケースが多いです。秘密保持契約等を結ぶケースもあります。
Q4. 論理障害・物理障害とは?
論理障害は、ハードディスクやSSDなどの記録媒体が物理的には正常でも、ファイルシステムの破損や誤操作、ウイルス感染などによってデータにアクセスできなくなる状態を指します。物理障害は、記録媒体そのものに不具合が生じている状態です。ハードディスクの磁気ヘッドの故障、基盤の損傷などが代表例です。
Q5. 重度障害とは?
論理的・物理的いずれの場合も高度な解析や特殊な処置が必要な深刻な障害を指します。論理的にはRAID構成の誤操作や暗号化・仮想環境の破損、ランサムウェア感染などが挙げられます。物理的には落下による起動不能、異音を伴うヘッド障害、浸水などが該当し、クリーンルームでの精密処置が求められます。
Q6.ISO27001とは?
情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)の国際規格です。企業や組織が「情報の機密性・完全性・可用性」を維持するための仕組みを整えているかを第三者が審査し、基準を満たしていると認められた場合に認証されます。顧客の個人情報や企業の機密情報を安全に取り扱う体制が整っていることを示す信頼の証です。
Q7.プライバシーマークとは?
日本において個人情報を適切に扱っている事業者に付与される認証制度です。一般財団法人日本情報経済社会推進協会(JIPDEC)が運営しており、取得には厳しい審査を通過する必要があります。取得企業は「個人情報保護マネジメントシステム(PMS)」を構築し、継続的に改善していくことが求められています。
Q8. 業者とトラブルになったら?
料金や対応内容でトラブルが発生した場合、まずは契約内容や見積もりの条件を確認し、業者と直接話し合うことが基本です。それでも解決が難しい場合には、日本データ復旧協会に相談するのがおすすめです。
データ復旧業者・サービスをお探しなら
今回は、豊富な実績と高い技術力を誇るおすすめのデータ復旧業者を紹介しました。データが消えた際には焦ってしまいがちですが、悪質なレスキュー商法などに巻き込まれないよう十分な注意が必要です。「今すぐ契約しないと手遅れになる」などの勧誘に惑わされず、冷静に業者を見極めることが大切です。
大切なデータを失ったときに信頼できる業者へ依頼することが、復旧成功の第一歩となります。業者を選ぶ際には、これまでの経験や技術力に加え、費用体系の明確さや口コミ・評判、さらにセキュリティ体制が整っているかを確認しましょう。ISO27001やプライバシーマークの取得状況も、安心して依頼できる業者を選ぶ基準になります。
また、無料相談や診断サービスを活用し、複数業者から見積もりを取ることもおすすめです。信頼性・透明性・技術力が揃った業者を選ぶことで、家族の思い出や仕事の重要データを守る確率を高められるでしょう。データ復旧業者・サービスをお探しの方はぜひ参考にしてください。